甘酒作り!魔法瓶でよくある失敗の原因と対処方法は?
ここでは、甘酒を魔法瓶で作ったときによくある、失敗の原因と、対処方法について紹介しています。
スーパーやドラッグストアでも米麹が購入できるようになって、手作り甘酒のハードルがぐっと下がりました。
手作りならではの濃厚な甘味や、素朴な味わいは、一度体験すると止められません。
身近な調理器具を、使った甘酒の作り方は炊飯器が有名ですが、一度に大量に仕込まなければいけないことと、長時間ご飯が炊けないデメリットが。
手軽さでは炊飯器より魔法瓶が魅力的です。
しかし、レシピでは簡単と書かれていることも多いですが、意外とやってみると失敗も多いです。
魔法瓶で作るなら、魔法瓶ならではの失敗原因も出てきます。
魔法瓶で作ったときによくある失敗ポイントへ対処して、手軽に美味しい手作り甘酒を楽しみましょう。
魔法瓶の甘酒作りによくある失敗原因
手作り甘酒で苦労することが多いのが、米麹から作られるもの。
米麹に含まれるコウジカビの働きを利用して作るため、ほとんどの失敗が発酵に関係しているのは、魔法瓶、炊飯器どちらの作り方でも共通しています。
しかし、魔法瓶ならではの失敗しやすい事情もあります。
甘酒が甘くない、お米が固い
甘酒が甘くなかったり、一緒に加えたお米が固いままだったりするのは、発酵不足が原因。
甘酒は、発酵中に米麹に含まれる麹が、お米を分解して柔らかくしたり、甘味を引き出したりします。
お米のツブツブがそのままだったり、甘味が弱かったりするのは、麹がお米を十分に分解できなかったサイン。
多くのレシピでは、発酵させるときには55~60℃をキープすると記載されています。
これは、麹の働きを活発にして、お米を効率良く発酵させるためです。
魔法瓶で作る場合は、ある程度加熱してから材料を詰めて保温します。
しかし、一口に魔法瓶と言っても保温性能はピンキリ。
いつまでも冷めないものもあれば、あっと言う間に中身が常温になるものもあります。
魔法瓶を使った甘酒作りの場合は、材料を入れる魔法瓶のクセを掴んで発酵させなければなりません。
甘酒に適した発酵時間はだいたい温度にもよりますが、5~10時間です。
しっかり発酵時間を確保したにも関わらず、発酵不足の兆候が見られた場合は、魔法瓶の保温性能が低い場合があります。
その場合は、発酵中の加熱回数を設けたり、タオルなどで巻いて保温性を高めたりなど、対策が必要です。
発酵具合にバラつきがある
部分的に甘かったり、甘くなかったり、発酵の進み具合がバラバラになるのも、よくある失敗です。
これは、お米と麹がきちんと混ざり合っておらず、発酵の偏りができることが原因として、考えられます。
魔法瓶の場合、炊飯器のように平らな形状ではないので、材料が偏りにくいです。
米麹もお米も白くて、細かいので、混ざっていても、混ざっていなくてもほとんど見分けつきません。
目で見て分かりにくいことから、混ぜたつもりになりがち。
「混ぜました!」と言いたい気持ちをぐっとこらえて、念には念を入れて繰り返しお米と麹を混ぜましょう。
混ざっているか自信がない、と言う場合は最初からバラバラと細かくほぐれる生タイプの米麹を使うと簡単にお米と馴染むので、混ぜ不足を防げます。
異臭がする
発酵も腐敗も同じ微生物の活動の結果です。
発酵では、微生物が食品に付着して人に有効な栄養を増やしたり、別の食品に変化させたりします。
一方、腐敗では微生物が食品に付着するまでは一緒なのですが、そこから人に有害な物質を発生させて食べられないようになってしまいます。
つまり、腐敗と発酵は人から見てどうか、という一点で言い方が変わるだけなのです。
発酵を引き起こす麹に適した環境ということは、腐敗を引き起こす雑菌にとっても同様。
魔法瓶で甘酒を作るなら、麹が雑菌に負けないように、衛生面を整えなければなりません。
特に、魔法瓶の中は筒状の形になっているので、洗っても乾きにくく、雑菌が増えやすい環境。
甘酒を仕込む前に中までキレイにしておかなければ、雑菌に麹が負けてしまい、発酵ではなく腐敗を引き起こしてしまうことがあります。
失敗しない甘酒の作り方
では、以上の失敗の原因を踏まえて、魔法瓶を使った甘酒の作り方を見ていきましょう。
ここで紹介するのは、早作りと呼ばれる作り方。
水と米麹だけと言うシンプルな材料のため、麹の美味しさがダイレクトに感じられます。
美味しい米麹が手には入ったときにチャレンジしたい作り方です。
また、ご飯を加えない分、出来上がりの分量も少なくなります。
短時間の発酵でも甘酒が出来上がるので、魔法瓶で仕込むときにも適しています。
米麹 250g
水 300cc
- 魔法瓶に分量外のお湯を入れて温めておきます 鍋に水を加えて火にかけます
- 温度計で水温を計りながら、65℃になったころで米麹を加えます
- 米麹を加えたところで、少し温度が下がりますがよくかき混ぜながら再び65℃になるまで加熱して火を止めます
- 温めておいた魔法瓶に④を入れてしっかり蓋をしめて8時間保温で発酵させればできあがりです
発酵の進み具合を確認
今時の魔法瓶は、10時間は保温機能が持つとされていますが、それも絶対ではありません。
型が古くてそもそもそこまで保温が持たなかったり、機能が劣化していたり、魔法瓶の状態はご家庭によって変わりますし、寒い季節はどうしても温度が低くなりがち。
あまりに魔法瓶の保温性を頭から信じていると、失敗のもとになります。
魔法瓶に入れた後、きちんと保温され発酵が進んでいるかを、4時間目くらいのタイミングで確認しましょう。
異常がなければ、そのまま蓋を締め直して8時間経つのを待っても良いですし、温度が低く、お米のツブツブ感が強いと感じたら、このタイミングで再加熱します。
60℃くらいが麹が最も活発に働く温度ですから、冷めてしまっていると発酵が進まずお米も柔らかく甘くなりません。
改めて加熱すれば、緩やかになっていた麹の働きをパワーアップさせられます。
より甘味が強いとろりとした仕上がりになりますから、発酵の進み方が心配なだけでなく、上質な甘酒を目指す場合も、途中での再加熱がオススメです。
参考レシピ:http://marukawamiso.com/recepi/amazake-mahoubin.html
まとめ
いかがでしたか?
炊飯器を使った甘酒作りは、温度管理が簡単な反面、容積が大きくどうしてもできあがる量が増えがち。
手作り甘酒は賞味期限も短いので、少しずつ飲みたい場合、全部なくなるまでに劣化してしまうかもしれません。
魔法瓶は温度管理に少し手間がかかりますが、少量ずつ作りたいときにぴったり。
やはり甘酒はできたてが一番。
失敗しやすいポイントに注意して、こまめに仕込んでいつでも新鮮な甘酒を楽しむのもオススメです。
以上、「甘酒作り!魔法瓶でよくある失敗の原因と対処方法は?」でした。