甘酒の効能!風邪にも良いって本当?効果的な飲み方とは
四季があり、1年を通して気温が大きく変化し、風邪をひきやすいです。
人によって暑いのが苦手、寒いと調子が悪くなる、と季節にも相性の良い悪いがありますから、仕事や育児などで忙しくしているうちに疲労がたまって、風邪でダウンなんてことはよくある話。
しかし、大人になると、翌日にどうしても外せない用事で眠っていられない日が多いもの。
甘酒の豊富な栄養を風邪からの回復に役立ててはいかがでしょうか?
甘酒が風邪に効果がある理由
体調が優れないときは、体力をつけるためにも多少無理をしてでもしっかり食べた方が良いような気がします。
それなのに、いくら栄養豊富とは言え、飲み物である甘酒が良いとされる理由は何なのでしょうか?
ブドウ糖補給
米麹の甘酒は材料となるお米をブドウ糖に分解して作られます。
ブドウ糖は体を動かすエネルギー源。日常的な運動の他に、体の回復にも欠かせません。
ブドウ糖はお米やパンなど、穀類に多く含まれる炭水化物を細かく分解したものですが、風邪のときは食事を摂るのも大変ですし、食べ物を分解する体力ももったいないです。
その点、口に入る前にお米がブドウ糖になっている甘酒は効率的にエネルギー補給ができます。
体内で分解した後の形になっているので、吸収率も高いです。
なんと、消化率が90%以上にもなるんだとか。
ブドウ糖は、病院で受ける栄養補給の点滴にも豊富に含まれている栄養で、この共通点から甘酒は飲む点滴と呼ばれるようになりました。
風邪のときは疲労と体力の消耗でエネルギー不足になりがち。
水分補給と、効率的なブドウ糖補給が両立できる甘酒は、風邪にぴったりの飲み物と言えます。
消化に優しい
米麹の甘酒は作られる段階で、麹によってお米が分解されていますから、体に入った後の消化の手間を減らせます。
風邪に限らず、体調を崩すと食欲が低下するのは誰にでもあることです。
人の体には決まった数の酵素が働いていて、それをそのときの体の状態に合わせて各所に振り分けていきます。
しかし、食べ物が体に入ると、そのままでは腐敗し命に関わりますから優先的に消化に酵素が使われます。
普段ならそれでも良いのですが、体調が悪い場合、体の回復のために大量の酵素が必要です。
ところが、そこへ食べ物が入ってきたらどうなるでしょう。
いくら体の回復のためとは言え、入ってきた食べ物をそのままにしておけません。
消化のために、体の回復に使うはずだった酵素を割り振らなければなりません。
体調不良で食欲が失われるのは、ウィルスによる症状の他に、酵素を節約して体の回復に集中するための防衛機能の場合もあるのです。
体力を取り戻すためとは言え、食べたくないものを無理に食べるのは、体の回復を遅らせるかもしれません。
米麹の甘酒は、あらかじめお米のデンプンがブドウ糖へ分解されています。
体に入ってから消化器官が行う分解が既に終わっているということです。
お米そのまま食べるよりも分子量が小さいので、体に入っても改めて消化に必要な酵素も少なく済み、消化器官への負担も抑えられます。
免疫力アップ
甘酒は豊富な食物繊維と、オリゴ糖が含まれ整腸作用が高い食品です。
しかし、整腸作用のメリットは、肌荒れ防止やお通じ改善が有名で、免疫力アップも期待できる、と言われてもあまりピンと来ません。
そもそも腸とは免疫も司る器官。
体に溜まった不要な物質を集めて、便として排泄する役割もあります。
腸内環境が悪化しては、体にとっての毒素がいつまでも外へ排泄されず、留まってしまいます。
免疫力にも悪影響が出てくるのです。
甘酒で腸で働く善玉菌を活性化させることができれば、免疫力アップが期待できます。
風邪で既に体調不良になったときだけでなく、予防にも役立ちます。
風邪の回復のために適した飲み方
甘酒はそのままでも体に良いことずくめですが、飲み方を工夫することでより効果を高められます。
風邪からの回復のためにはどのように飲むのがいいのでしょうか?
米麹の甘酒を選ぶ
甘酒は米麹と、酒粕から作られたものの2通りあります。
風邪からの回復のためには、米麹の方を選ぶようにしましょう。
なぜなら、酒粕の甘酒には微量ながらアルコールが含まれていることがあるからです。
アルコールは適量なら体を温めて、眠りにつきやすくなります。
体を回復させるためには、栄養と同じくらい睡眠が大切ですから、一見風邪対策にも良いような気がします。
しかし、体内に入ったアルコールを分解して無毒化するためには、大量の水と、酵素が必要。
特に日本人はアルコールに対して弱い人が多いので、風邪で弱っているときには特に負担が大きいです。
それに対して、米麹の甘酒はアルコールフリー。
子供から、アルコールの耐性がない大人から、妊娠中、授乳中の女性まで広く楽しめます。
当然、風邪の弱った体でも、アルコール分解のために酵素を大量に割り振る必要はありません。
体を温める効果はそのままに、消化の負担を激減できます。
風邪に適した食材を組み合わせよう
甘酒はそのままでも栄養満点ですから、特にアレンジを加えなくても体の回復には有効です。
しかし、
「発酵食品ならではの独特の風味が苦手」
「もっと風邪対策をしたい」
という場合は、身近な食品を加えて、美味しく甘酒をパワーアップさせちゃいましょう。
蜂蜜
「ただでさえ甘い甘酒に、同じように甘い蜂蜜を加えるなんてしつこそう」と思うかもしれませんが、どちらの甘味も自然由来のもの。
砂糖のような単純な甘味ではないので、甘さの中にも後を引くような美味しさがあります。
もしも好みで甘いのが苦手、という場合はお湯で薄めてあっさり楽しんでもいいでしょう。
それに蜂蜜はショウガと同じように殺菌作用があるうえ、眠る前に飲めば喉を乾燥から守ります。
菌の侵入を防げるので風邪予防にも有効です。
ショウガ
ショウガは殺菌作用と血行促進効果で、もともと風邪に有効な食品です。
甘酒でもおなじみの組み合わせですね。
ショウガのスパイシーな香りが、甘酒をすっきりした風味に変えてくれます。
甘酒ならではの発酵臭さや、後を引くような甘味が苦手な人にもオススメです。
飲むタイミングは
甘酒そのものにも、体をぽかぽかと温めて、気持ちを穏やかにする効果があります。
眠る前に飲むと寝付きやすくなります。
風邪からの回復には、とにかく休息が大切ですから飲むタイミングは眠る前がベター。
もしも、1日まるごと休むような時間がなくても眠る前に飲むだけで、入眠がスムーズになり熟睡しやすくなります。
睡眠の質が向上するので、同じ時間しか眠れなかったとしても、体の回復が早まります。
まとめ
いかがでしたか?
実際のところ、風邪からの回復には布団を着て体を休めるのがイチバン。
しかし、スケジュールによってはそれがなかなかできません。
甘酒は消化吸収が良く、体への負担を減らしながら栄養補給ができます。
消化に使う酵素が少なくすむので、その分体の回復に専念できます。
スケジュールと体と両方に相談しながらの風邪対策に、甘酒はぴったりです。
以上、「甘酒の効能!風邪にも良いって本当?効果的な飲み方とは」でした。