酒粕甘酒は風邪のときにも飲める?風邪薬と合わせても良い?

 

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米麹、酒粕どちらから作られていても「甘酒」と呼ばれて混同しがち。

しかし、実際のところ飲み比べると分かる通り匂いも味も全く違います。

 

同じ名前で呼ばれることが不思議なくらいですから、米麹の甘酒は飲めないけど、酒粕のほうなら飲める、という人も珍しくありません。

酒粕の甘酒は、年末年始や桃の節句の肌寒い季節に、長年親しまれていただけあって、芯からじわーっと温まる味わいが魅力。

冬は風邪をひきやすいですから、寒い季節に美味しい酒粕甘酒で楽しみながら風邪対策ができたら嬉しいですよね。

 

米麹の甘酒が風邪に有効なのは有名ですが、酒粕の方はどうなのでしょうか?まとめてみました。

 

風邪薬と合わせて甘酒を飲んで良い?

甘酒は消化に良く、お腹に優しいので、風邪のときの栄養補給にぴったり。

風邪では胃腸が弱ることが多いので、食そのものが進まないということも多いでしょう。

 

しかし、風邪薬はだいたい食後に、と指示されています。

 

甘酒はお米が入っていいる、食べる飲み物ですから、

  • 胃に食べ物を入れること
  • 薬を飲み物と一緒に飲むこと

が1度にできます。

 

体調を崩してなにをするにもしんどいとき。

横着して甘酒で風邪薬を飲みたくなる気持ちも分かります。

 

しかし、薬は水で飲むことを前提にして作られています。

増血剤など、牛乳やお茶で飲むと効果が半減する、と言われているのは有名な話です。

 

風邪薬でも、飲み合わせによって効果に影響が出てきそうですから、やっぱり横着せずに薬と甘酒は別々で飲むべきなのでしょうか?

 

もちろん、正しい飲み方は適度に食事を摂ってからたっぷりの水で流し込む方法です。

しかし、市販の薬は多くの人が利用しますから、中には苦味を嫌ったり、面倒くさがったりして、水以外で飲むことも想定されていなければ安全性に問題が出てきます。

 

増血剤のように、薬に悪影響のある場合は飲み方に別途で注意書きがありますから、お茶やジュースので飲むくらいなら、問題のない薬がほとんでしょう。

もしも、水以外で飲みたい場合は、薬の注意書きや、薬剤師さんに飲み合わせを確認すると間違いなく安心です。

 

とは言え、酒粕甘酒で薬を飲んでも良いか、というとそれは別問題。

なぜなら、酒粕甘酒には微量ながらアルコールが含まれているからです。

 

酒粕は、もともと日本酒を造る時に出る老廃物。酒粕によっても、8%ほどのアルコールが含まれています。

甘酒にすることでアルコールが薄まっているとは言え、風邪で弱っている体にも負担が大きいです。

 

日本人は特にアルコールを分解する力が欧米人と比べて弱いので、薬との相性云々以前に、風邪のときに口にする飲み物としても不適切。

 

さらには、風邪薬によっても、アルコールが組み合わさることで、効能にも悪影響がでるかもしれません。

食が進まなくても、甘酒で風邪薬を流し込むようなことは、控えた方が安全です。

風邪には米麹の甘酒が良い?

 

酒粕甘酒は、市販品はアルコールが1%未満となっているので、酒粕をまるごと食べることと比べれば、少ない度数ではあります。

 

しかし、0ではありません。

市販よりも濃い濃度で作る傾向が高い手作りであれば、アルコール度数は高くなりがち。

 

酒粕甘酒を飲んで自動車運転をした結果、飲酒運転で検挙された事例もありますから、たかが数パーセントとは言え、侮るべきではありません。

 

それに、もともと体内に入ったアルコールを分解するには、大量の水が必要です。

 

普段ならいざ知らず、食欲が低下している風邪のときは、ただでさえ体が水分不足を起こしやすいのに、この上アルコール分解に大量の水を消費しては、脱水症状のリスクが上がります。

 

風邪のときのアルコールは百害合って一利なし。

アルコールが入っている酒粕甘酒を、無理して飲むくらいなら、同じように消化吸収に優れ、栄養価が高い米麹の甘酒がオススメです。

米麹の甘酒ならアルコールが入っていませんから、風邪で弱っているところの消化器官に負担をかけることもありません。

 

風邪は家の中で巡るものですから、子供、授乳中、妊娠中、問わず家中の人に広く口にできるのも嬉しいですね。

>>甘酒で胃腸を回復させる飲み方

体の負担を減らして酒粕甘酒を飲むには

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風邪には酒粕よりも米麹の甘酒が適していますが、どちらも全然味が違います。

麹のカビにような匂いや、お米由来の甘さが苦手、という人も多く、ブームの陰で酒粕甘酒の根強いファンも少なくありません。

風邪で弱った体への負担を減らしながら、酒粕甘酒で栄養補給するポイントをまとめました。

アルコールを飛ばす

酒粕と米麹の甘酒の最大の違いはアルコール。

アルコールがなければ、体内の水分を大量に使って酵素に分解してもらう必要はなくなります。

 

アルコール分解のために消耗することなく、風邪からの早い回復に貢献できます。

 

アルコールは78℃で蒸発しますから、加熱して甘酒の温度を上げれば簡単にアルコールを取り除けます。

日本酒などの強いお酒を混ぜてフランベする方法もありますが、酒粕甘酒は少量のアルコールしか含まれていません。

フランベできるほどアルコール度数と高めるためには、大量に強いお酒を加える必要があり、美味しい甘酒が薄まってしまいます。

 

美味しく飲めなくなる可能性が高いので、手っ取り早くぐつぐつと沸騰させてしまいましょう。

>>甘酒は火入れすると栄養や酵素はどうなる?

>>甘酒のアルコールを飛ばす方法!飲み方によっては飲酒運転になる?

できれば手作りを

酒粕はそのままでは甘味も何もないので、甘酒にするときに砂糖を加えて調整します。

甘酒に加える砂糖はただ、美味しく飲めるようにするだけのもので、必須ではありません。

今時は、砂糖の入っていないお菓子を探すのが難しいくらいですから、慣れ親しんだ甘味は飲みやすくするのに効果抜群です。

 

しかし、砂糖は腸に届いて悪玉菌を増加させてしまいます。

腸は免疫も司る消化器官ですから、砂糖で腸内環境が悪化すれば風邪への抵抗力が弱まり、回復を遅らせてしまいます。

 

市販品にはそのままでも美味しく飲めるように必ず砂糖が入っていますから、できれば手作りで砂糖なしで飲みましょう。

もちろん、そのままでははっきり言って不味いので、蜂蜜などの自然食品の甘味で味を調整します。

 

蜂蜜は善玉菌を増やすオリゴ糖が含まれていますから、砂糖とは反対に整腸作用があり免疫アップが期待できます。

殺菌作用のダブルの効果で風邪にぴったりの食品です。

風邪にかかる前の予防にも役立ちます。

 

>>生姜や蜂蜜入り甘酒で風邪を撃退?

まとめ

いかがでしたか?

甘酒は薬ではありませんから、直接風邪の菌を殺して治すことはできません。

しかし、豊富な栄養で菌を撃退できるよう、体のコンディションを整えるには役立ちます。

 

風邪のときは体が弱っているので、ご飯を食べるのも億劫です。

甘酒をサラサラっと飲んで、手軽に美味しく健康を取り戻しましょう。

 

ただし、薬とアルコールが反応し合って、万が一悪影響が出てはいけません。

薬を飲むときに使うのは止めてください。

以上、「酒粕甘酒は風邪のときにも飲める?風邪薬と合わせても良い?」でした。

>>甘酒の電子レンジでの温め方!程よい温度で栄養を守ろう