甘酒米麹や酒粕との味や効果の違いは?飲み分けの仕方
ざっくばらんに甘酒と一括りにされていますが、物によって作り方が違うのご存知でしたか?
酒粕で作られているものと、米麹から作られているものがあるのです。
どちらも同じ甘酒でカテゴライズされていますが、それぞれの違いって意外と知られていません。
材料が違うのですから、味や効果も大きく変わってくるのです。
それぞれの違いを把握して、目的別に飲み分ければ甘酒のパワーがより効果的に発揮できます。
酒粕と米麹の甘酒の違い
材料が違うのですから、同じ甘酒でも差が出てきます。
それぞれにはそれぞれの美味しさや魅力がありますから、違いを理解することで、自分に合った甘酒を選ぶのに役立ちます。
作り方の違いは?
同じ甘酒でも、酒粕と米麹では材料が違いますから作り方もガラリと変わってきます。
酒粕の甘酒の作り方
- 酒粕とお湯を1:4の割合で溶かす
- 加熱しながら好みで砂糖やショウガで味を整える
- ひと煮立ちさせる
炊飯器を使った米麹の甘酒の作り方
- お水とお米合わせて300g分ほどのお粥を炊く
- 触れるくらいお粥を冷ます
- 冷めたお粥と同僚の米麹を入れる
- 8時間発酵させて完成
米麹と酒粕を使った、甘酒の作り方を簡単に紹介してみましたが、どうですか?
米麹の方も、炊飯器にほとんど置いておけば良いとは言え、酒粕で作る方はほとんど混ぜるだけで簡単そうですよね。
甘酒は保存料や熱処理を行わない手作りの場合、それほど日持ちしません。
痛まないように頻繁に用意することになるので、できるだけ簡単に作れる方が負担が少なく続けやすいです。
価格も米麹より酒粕の方が安いので、コストと手間暇から考えれば酒粕の方が魅力と言えます。
味の違い
酒粕と米麹の甘酒、飲みやすさの違いはどうでしょうか。
日本酒を作るうちに出てくる酒粕はもともとアルコールを含んでいるので、甘酒にしても完全に抜けることはありません。
微量とは言え、日本酒ならではの風味が残り苦手な人には飲むのは辛いです。
- 小さな子供
- 赤ちゃん
- 妊娠中
- 授乳中
- アルコールに弱い人
は飲めません。
米麹の甘酒に比べると大人の味で、日本酒が好きな人にぴったり。
日本酒が好きで、酒粕を使った甘酒を手作りするなら、敢えて酒粕を少し増やしてみても美味しく飲めると思います。
また、アルコールの他には、両方の甘酒には甘さでも違いがあります。
米麹は発酵の中で、お米のデンプンを糖化させる働きがありますから、砂糖を加えなくても甘味を感じられるのが特徴です。
8時間では控え目な甘味、10から15時間の長時間発酵させると、お米がしっかり糖化し子供でも飲みやすい優しい甘さになります。
一方、酒粕の甘酒はデンプンが糖化しないので、砂糖を加えなければ甘味ゼロ。
はっきり言ってかなり飲みにくいので、好みで甘味料を加える必要があります。
ただ甘さを加えると言っても、必ず砂糖を加えなければならないと決まっているわけではないので、好みの甘味料を選べる自由さがあるとも言えます。
栄養価の違い
結論から言うと、酒粕から作った甘酒と、米麹から作った甘酒、どちらも栄養満点です。
因みに、甘酒ブームのきっかけとなった、「飲む点滴」とは米麹の方を呼びます。
どちらも酵素たっぷりで健康に良いことには変わりありませんが、米麹の甘酒には酒粕の物には入っていない栄養が含まれており、それが栄養剤に用いられる点滴と成分が似ているため注目されることになりました。
とは言え、酒粕の甘酒にもビタミンB群やコウジ酸など、米麹よりたくさん含まれている栄養もあり、酒粕の甘酒が栄養面で劣っていることはありません。
忙しくて自炊する時間がない、栄養補給のために甘酒を飲もうと考えているなら、両方飲んでみて好みな方を選ぶと良いでしょう。
米麹と酒粕の長所
ここまで見たところでは、米麹と酒粕の甘酒それぞれに一長一短ありどちらを選んだ方が良いか決めるのは難しいですよね。
しかし、美容効果に着目するとそれぞれの違いが、ぐっと分かりやすくなります。
ダイエット効果には米麹の甘酒
米麹も酒粕の甘酒も、単体であればだいたい100mlあたり81kcal。
酒粕、米麹どちらのの甘酒であってもそれほど違いはありません。
しかし、飲みやすくするために砂糖などの他の甘味料を加えれば当然その分カロリーは上がります。
米麹は発酵していくうちに甘味が出てくるので、特に砂糖を加えなくても美味しく飲みます。
一方、酒粕の甘酒も砂糖なしでできることにはできますが、はっきり言ってそのままでは美味しくありません。
味を整えるために、砂糖などの甘味料が必要です。
砂糖はカロリーが高いですから、ダイエット中に余分な甘味料を摂るのは避けたいですよね。
もちろん砂糖なしでも甘酒として飲めますが、かなり飲みにくいので続けられずダイエットが失敗する可能性が高まります。
米麹の甘酒の方が、低カロリーで美味しく飲めるふ分、ダイエットが続けやすくなります。
米麹の甘酒の中に有効なダイエット成分は?
米麹の甘酒に含まれるダイエットに効果的な成分は、
- ブドウ糖:甘みの元となり、体に入ると満腹感を得られる
- オリゴ糖:腸で活動する菌の栄養となり、腸内環境を整える
- リパーゼ:脂肪をエネルギーに分解する酵素
があります。
ダイエットの基本は、食事制限ですが、カロリーに目がいくあまり必要な栄養を確保できず、肌荒れや、便秘の原因になりがち。
甘酒は、点滴と呼ばれるくらい栄養満点ですから、食べる量を減らしながらダイエットで心配な栄養不足を防げます。
美容効果には酒粕の甘酒
日本酒を作る酒造の杜氏は、手が白くツルツルと言う話は有名ですよね。
酒粕そのものには、肌をキレイにする成分がたっぷり。
これは、日本酒を作る工程で酒粕を扱う機会が多いため、杜氏は手がキレイなのです。
- トリアシルグリセロール:色素沈着の原因になるメラニンが生成されるのを防ぎます
- ビタミンB群:肌の新陳代謝を正常にし、健康な細胞の生成をサポートします
- タンパク質:髪や肌細胞の材料になる栄養です
- スフィンゴ脂質:肌の奥の角質層で細胞の繋がりを強めて乾燥防止に役立ちます
- セラミド:肌の潤いを保ちます
- 食物繊維:便秘に効果があることで、老廃物が原因の肌荒れを防げます
- プロリン:保湿効果で有名な、コラーゲン成分の1つ
年末年始や、冬の縁日で配られるむ昔ながらの甘酒は、酒粕のものが一般的。
アルコールに限らず日本酒ならではの風味は、少し人を選ぶ味わいです。
もしも、酒粕の風味が苦手なら甘酒にこだわらず、料理など別の方法で摂取するようしても良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
甘酒は酒粕のもの、米麹のものどちらも栄養満点なのは同様です。
毎日食事だけでバランス良く栄養を摂るのは大変ですから、健康のためにも続けて飲みたいですよね。
しかし、味わいやカロリーには違いがあり、どちらでも良いわけではありません。
両方のメリットやデメリットを理解して、目的に合う方を選んでください。
以上、「甘酒米麹や酒粕との味や効果の違いは?飲み分けの仕方」でした。