甘酒は砂糖の代用になる?使い方とは
甘酒と言えば、ほっと一息つくような優しい甘さが魅力です。
冷たくても熱くても1年を通して美味しく楽しめます。
しかし、米麹も酒粕も、発酵食品と独特の風味があり、お茶のようにガブガブ飲める味ではありません。しかし、甘酒は続けることで効果が表れます。
繰り返し飲むうちに、どうしても飽きが出てきますが、だからと言って効果があるものを止めるのは抵抗があります。
なんとか飽きずに摂り続ける飲み方があると良いですよね。
そこで話題になっているのが、砂糖の代用としての摂り方です。
砂糖の代わりに甘酒で甘味付けられれば、飲み物として飲まなくても甘味を摂取できるような気がしますが、実際はそんな簡単に代用できるのでしょうか?調べてみました。
砂糖がダメな理由は?
砂糖はカロリーの塊ですから、大量に使われている甘い物を避けるべきというのは、ダイエットでの常識です。
しかし、こうした美容上の理由に加え、健康面でも砂糖を避けるべきとの話を耳にすることがあります。
食事法のひとつである、マクロビが有名ですね。
砂糖は二糖類と呼ばれる糖分の1種で、2つのブドウ糖が繋がった分子構造をしています。
単純な分子構造をしているため、舌に乗ったときに味覚センサーで味が感じやすく、調味料としてなくてはならない存在となっています。
その代わり、ナトリウムやビタミンなど、その他の栄養が全く含まれていないので、栄養バランスを整える目的には全く役に立ちません。
単純にカロリーだけを摂取することになります。
しかし、コーヒーや紅茶に甘味を加えると、飲みやすくなりますし、砂糖が入っていないお菓子や料理を探すのだって一苦労。
甘味は私たちの食生活に深く根付いています。
栄養バランスに配慮しながら、甘味だけ補給できるような食品があったら理想ですよね。
甘酒は砂糖代用できる?
甘酒はその名の通り甘味が特徴。
飲む点滴と呼ばれるほど栄養豊富ですから、砂糖の代用が効きそうだと思いませんか?
甘酒は、材料が酒粕か米麹のどちらかによって作り方も味も何もかもが違います。
どちらも甘いは甘いのですが、その種類が異なるのです。
酒粕の甘酒は、お米を加えて煮溶かし、砂糖で味を調整されています。
昨今のヘルシー志向の影響で、酒粕の甘酒に加えられている砂糖は減少気味ですが、それでも砂糖の代用のために、砂糖が入っている酒粕甘酒を使っては意味ありません。
一方、米麹の甘酒は、米麹がお米をブドウ糖に分解して甘くします。
このときにお米の旨みも一緒に摂ることになるので、砂糖には出せないクセになるような複雑な甘味を感じられるのです。
米麹の甘酒は、ブドウ糖以外にも様々な栄養が含まれてます。
数百年も昔から「冷やし甘酒」と呼ばれて、夏バテ予防のスタミナドリンクとして親しまれていたほど栄養満点。
砂糖代用の甘味と、栄養の2つの条件を見事クリアーしています。
砂糖代わりにする甘酒の使い方
甘酒を砂糖代用にするときに1番悩むのが、分量ではないでしょうか?
「レシピに砂糖大匙1と記載があったら、甘酒を大匙2加える」加える、というように砂糖の倍量を目安に加えるのが基本です。
卵焼きなら、卵1個に対して甘酒大匙1くらいですね。
煮物なら、50~100mlを目安として、パスタにも隠し味に入れると、お米の旨みが良い仕事してくれます。
もともと日本の食品ですが、和食ならではの甘辛い味だけでなく、洋風のお味にもよく馴染みます。
米麹の甘酒は優しい甘味が特徴なので、すきやきや、そぼろのようなしっかり味は出ない気がしますが、気持ち量を多めにするだけで主張の強い甘辛さが出せるので、味のバリエーションも変わりません。
もちろん、これはあくまで目安で、濃縮タイプの甘酒の場合は少量でも甘味が強いので使用量を減らして使います。
甘酒の甘味に応じて使用量を調整しましょう。
甘酒を調味料として使いやすく
甘酒は、甘味と栄養共に優れた食品ですが、砂糖ではありません。
本来は飲み物なので、調味料とは違う使いにくさが出てきます。
そこで、甘酒をより使いやすくするためのポイントを紹介します。
冷凍保存
砂糖代わりに使うとなると、コスパの良い1Lパックのような大容量タイプか、手作りで1度に大量に用意するほうが簡単です。
甘酒は市販のものであれば、常温でも半年以上長持ちさせることができますが、それは未開封の場合。
1度開封したら冷蔵庫でも1週間以内に飲みきるよう推奨されていますし、手作りなら尚更早く使い切らなければなりません。
大量の新しい甘酒を毎週毎週用意するのは、手作りでも市販でも管理が大変。
開けた甘酒の保存期間を高めたら、もっと使いやすくなります。
甘酒の保存期間を延ばすには、冷凍庫での保存です。
冷凍保存なら1週間だった賞味期限が1ヶ月まで品質が維持できるようになります。
使いやすくするために、大匙2杯分程度に小分けして保存すると、通常の料理でも使いやすく便利。
解凍させれば調味料としてだけでなく、普通に甘酒として飲むこともできます。
製氷皿に入れて凍らせた後、ジップロックに入れて保管すると、一度に大量に保存できます。
水分を少なく
お菓子作りでも、料理でも水分量の調整は意外と大切です。
煮物で、水分が多すぎて味がぼやけたり、お菓子で生地がしゃびしゃびになったりはあるあるです。
ドリンクとして販売されている甘酒は、調味料に使うことを想定していないので、水分量が多くなっています。
手作りのレシピでもこれは同様です。
そこで、砂糖の代用にするなら水分量の少ない甘酒を用意しましょう。
市販なら濃縮タイプと記載があるもの、手作りなら早作りや固作りがこれにあたります。
水分が少ないものなら、甘味が強い味付けでたくさんの甘酒を加えてもしゃびしゃびになることはありません。
味が濃縮されているので、少量でも甘味がつきやすく、より砂糖に近い感覚で使えます。
来い甘味が決め手の、すき焼きや佃煮、お菓子作りもやりやすくなります。
お米の食感を無くそう
米麹の甘酒はお米を発酵させることで甘味を引き出すので、お米のつぶつぶ感が特徴です。
そのまま加えれば、できあがりのお菓子や料理にお米の食感が残ることになります。
お米のつぶつぶつを噛みながらゆっくり飲むことで、満足感がUPしますから、ダイエットには良いですが、調味料としてはいただけません。
甘酒のツブツブ感を苦手とする層は意外と多く、市販品によってはお米が残っていない場合もありますが、そうでない商品や、手作りで気になるならブレンダーやフードプロセッサーで滑らかにしましょう。
お米のツブツブがなくなることで、出来上がりの品の食感も良くなり、甘酒感がなくなります。
まとめ
いかがでしたか?
甘酒はあくまで飲み物。
もともと調味料ではないので、砂糖の代用として使う場合は、ちょっとした手間がかかります。
しかし、甘酒の高い栄養素や後をひく味わいは、砂糖にはない魅力。
加えた料理やお菓子をもっと美味しくするはずです。
健康やダイエットのために砂糖が気になっていた方、ぜひかわりに甘酒を使ってみてはいかがでしょうか。
以上、「甘酒は砂糖の代用になる?使い方とは」でした。