甘酒は酒粕の方が高カロリー!ダイエットには使えない?
お正月やひな祭りなど、肌寒い季節の定番の飲み物だった甘酒。
今ではジャパニーズヨーグルトとも呼ばれ、健康や美容への関心が高い女性たちを中心にブームを引き起こしています。
甘酒の材料の米麹や酒粕のラインナップも増えたような気がします。
しかし、甘酒と一括りにしても材料によって、作り方もことなります。
酒粕か、米麹のどちらから作られるかによって、含まれる栄養も味も異なり、ほとんど別物といっても過言ではありません。
ここでは、女性が特に気になるカロリーを中心に酒粕の甘酒についてまとめてみました。
酒粕の甘酒のカロリーは高い?
甘酒は主に酒粕とお米と米麹が材料になっています。
それぞれ100gにつき
- 米 356kcal
- 米麹 286kcal
- 酒粕 227kcal
ですから、これらを材料に作られる甘酒もカロリー0とはいきません。
やっぱり甘酒はカロリーが高いのでしょうか?
甘酒は、置き換えダイエットにも適した飲み物とされていますが、カロリーが高ければ置き換えても効果が弱まります。
甘酒の材料のカロリーをぱっと見ただけでは、ダイエットに適していない用にも思えます。
しかし、甘酒は米麹、酒粕どちらであっても、100mlあたり81kcal。
200mlが適量とされていますから、置き換えに1回分にすると、162kcal。
だいたいご飯お茶碗1杯のカロリーに相当します。
因みに他の飲み物のカロリーは、100mlで換算すると
- コーラ 46kcal
- オレンジジュース 41kcal
- 牛乳 67kcal
- お茶 0kcal
となり、やはり甘酒が頭1つ分抜きん出ている状況です。
しかし、甘酒はお米も含まれていますし、その他の栄養もたっぷり。
通常のドリンクと同じように喉の渇きを潤すだけではありません。
食事の変わりに食べる置き換えとしての役割も果たせます。
普通に食事を摂ると、ご飯以外に、おかずや飲み物が欲しくなりますから、162kcalではとても収まりきりません。
カロリーに着目しても、十分ダイエットを後押しすることができる食品です。
酒粕の甘酒はダイエットに向かないと言われる理由
甘酒ダイエットについて調べていると、圧倒的に多くの場合で、米麹で作られている方がプッシュされています。
どちらも同じくらいのカロリーなのになぜでしょうか?
その理由は、酒粕の甘酒の作り方にあります。
というのも、酒粕の甘酒は、極端な話、お米と酒粕をお湯で煮溶かすだけ、と言う非常にシンプルな作り方です。
米麹の甘酒と違って、発酵のプロセスがない分、簡単に作れるのが魅力ですが、お米から甘味を引き出せません。
実は、甘酒としてはそのままでも成立するものの、お米と酒粕だけの味しかしないので、美味しく飲めません。
そこで、砂糖を加えて味を調えることで、私たちが良く知る美味しい甘酒になるのです。
その点、米麹の甘酒はお米のデンプンをブドウ糖に分解するため、砂糖を加えなくても甘く美味しく飲めます。
ですから、酒粕の甘酒は砂糖が必要な分、摂取カロリーが高くなります。
砂糖は大匙1杯につき、だいたい35kcalくらい。
甘酒100mlあたり大匙1、2杯加えるのが一般的ですから、適量の200ml分置き換える場合は、2~4杯分の70~140kcal余計なカロリーを摂取することになります。
米麹の甘酒も、酒粕のものと栄養面では引けをとりません。
甘酒の持つダイエット効果を期待して飲むなら、カロリーが低い分米麹の方が適しているとされるのです。
酒粕ではダイエットできない?
では、酒粕のパワーを利用したダイエットはできないのか、と言われたらそういうわけではありません。
酒粕だって
- 豊富なビタミンBが脂質と糖質の代謝を促し、体内の消費カロリーアップ
- レジスタントプロテインが油と結びついて、脂質の吸収を抑制する など、
ダイエット効果だけを見れば米麹の甘酒にだって負けません。
テレビでは、酒粕のパワーを利用したダイエット方法も紹介されているほどです。
テレビで紹介されていた酒粕ダイエットは、通常の食事に加えて、50mlの甘酒を毎日飲むだけというシンプルな方法。
食事制限もないので、食欲を抑えるストレスを最小限にできるのが、なんとも魅力的です。
しかし、体重は摂取カロリーと消費カロリーのバランスで決まるのが基本です。
いくら食事制限がないとは言え、酒粕パワーをあてにして暴飲暴食を重ねていれば、体重増加は免れません。
また、摂取カロリーを極力減らしたいダイエット中に、カロリーの塊である砂糖たっぷりの酒粕甘酒を飲むのは逆効果。
だからこそ酒粕ダイエット飲む甘酒の量は50mlとごく少量なのでしょう。
このダイエットは、酒粕甘酒を飲むというより、甘酒で酒粕を補給する、という意味合いが強いです。
酒粕の甘酒でダイエットしたい!
どうしても酒粕の甘酒でダイエットしたい、と言う場合は、米麹の甘酒とブレンドして利用する方法はどうでしょうか?
米麹も、栄養面では酒粕に匹敵するほど優れた発酵食品です。
酒粕の甘酒で問題になる甘味も、米麹から作られた甘酒でカバーすれば無駄に砂糖を加える必要もありません。
米麹、酒粕、どちらの甘酒も81kcal/100mlと無視できないカロリーなので、この上砂糖でのカロリー増加は避けたいですよね。
酒粕と米麹の甘酒なら、砂糖を減らすことによるカロリーオフだけでなく、2つの発酵食品の栄養をいいとこ取りできます。
両方とも、ほとんど同じような材料で作られているため、味がケンカすることもありません。
酒粕と米麹の甘酒は、理想の組み合わせと言えるでしょう。
酒粕と米麹の甘酒の混ぜ方は?
酒粕と米麹の甘酒の混ぜ方にコレと言った決まりはありません。
しかし、酒粕の甘酒で酒粕ダイエットをするなら、まず砂糖を加えないようにしましょう。
米麹の甘酒で甘味を調整するのに、砂糖が入っているものを使っては意味がありません。
市販の甘酒にはそのままでも美味しく飲めるように大量の砂糖が入っていますから、酒粕の甘酒だけでもいいので、手作りするといいでしょう。
味を調整するときは、酒粕の甘酒をメインに、米麹の甘酒で甘味を調整するように混ぜると味が決まりやすいです。
ただ、言うのは簡単ですが、米麹と酒粕の甘酒を混ぜるために両方用意するのは賞味期限の管理にも、経済的にも大変。
アレコレ揃えたり管理が面倒なら、市販のブレンド甘酒を利用するのもオススメです。
まとめ
いかがでしたか?
酒粕が米麹にくらべて栄養面で劣っているわけではありません。
しかし、甘酒となると砂糖が加わることから、どうしてもカロリー面では米麹に軍配が上がります。
甘酒以外の食べ方でダイエットしようと思っても、酒粕の調理方法は意外と少ないもの。
どうしても簡単に準備できる甘酒に目が行ってしまうというわけです。
もしも酒粕甘酒に加えられている砂糖が気になるなら、米麹甘酒を加えたり、食事メニューを工夫したりする必要があります。
以上、「甘酒は酒粕の方が高カロリー!ダイエットには使えない?」でした。