甘酒米麹と酒粕を混ぜるのはアリ?効果とやり方は?
甘酒は米麹と酒粕と、材料によって作り方も栄養も変わってきます。
同じ名前でも、それぞれにメリットや狙える効果が変わりますから、どちらを飲むべきか、悩む人も多いです。
両方の甘酒のいいとこ取りできたら理想ですよね。
発酵食品であること、栄養満点であることから、ジャパニーズヨーグルトなんて呼ばれて、今注目の甘酒。
酒粕と米麹の甘酒を混ぜることで、それぞれのパワーを効率良く受けることはできないでしょうか。
酒粕と米麹の甘酒の違いは?
調べると、米麹と酒粕の2種類の甘酒があることがわかりますが、どちらも発酵食品であり、栄養満点と共通点も多いです。
どちらにどんな効果があって、どちらの甘酒の方が自分に合っているのか、選ぶのはなかなか難しいのではないでしょうか。
そこで改めて2種類の甘酒の効果を比較しながら確認しましょう。
米麹の甘酒の特徴
米麹の甘酒は、麹がお米を分解することで作られます。
甘酒に限らず、お米をよく噛んで食べると、砂糖とは違う優しい甘さが感じられるこよがありますよね。
これは、口の中でお米のデンプンがブドウ糖へ分解されて、味覚センサーが甘味として感じ取るため。
つまり、甘酒は口やその他の消化器官で行われる分解が、既に終了しているということです。
消化を行わなくてもそれぞれの栄養の分子構造ががすでに細かくなっているので、消化器官への負担が少なく、体に入れば素早く栄養が各器官に分配されます。
消化器官で食べ物を分解するタイムロスがないため、急いでエネルギー源が欲しい運動前後や、寝起きにぴったりの食品です。
酒粕の甘酒の特徴
そもそも酒粕は、日本酒を作る途中で出るかたまりのことで、もろみを絞った後の、お米や麹などの残り物を指します。
つまり、搾りかすということですね。お酒を作っている途中に出る搾りかすなので、酒粕と呼ばれるようになりました。
ただし、かすなんて呼ばれていても、酒粕そのものには栄養満点。
野菜ジュースでも、水分を絞った野菜クズを敢えて混ぜた方が栄養面ではベスト、なんて話があるのと同じで、カスなんて呼ばれるのがもったいないほどです。
酒粕には、米麹の甘酒には少ない不溶性の食物繊維が含まれています。
野菜やコンニャクに特に多く含まれて、便のかさ増し効果がある食物繊維ですね。
ダイエットや少食が原因で、排便に十分な量が確保できないことが原因の便秘に効果的です。
お腹がすっきりするだけでなく、老廃物がたまっていることが原因による美容トラブルも改善できるかもしれません。
お米とお湯を加えて煮溶かすだけで短時間でできるのが魅力ですが、米麹の甘酒のように発酵させるわけではないので、そのまま飲むためには砂糖などの甘味調味料を加える必要があるのが欠点。
甘味調味料はカロリーが高いものが多いので、置き換えダイエットには向きません。
しかし、ビタミンやたんぱく質は米麹の甘酒の数倍含まれているので、栄養バランスを整える目的には適しています。
混ぜることで良いとこ取りできる?
それぞれの甘酒の特徴を比較すると、米麹の甘酒が低カロリーで健康効果が高く、酒粕の甘酒は美容効果にに特化している印象。
少し前に、清酒風呂なんてのが話題になりましたが、覚えているでしょうか?
お酒はもともと肌に良いもの。お酒を発酵させる杜氏の手が白くキレイなことに着目した化粧品も、今は人気製品となっています。
お酒を作った後に残る酒粕も美肌に良い効果をもたらしてくれるでしょう。
しかし、酒粕に含まれるものも、米麹に含まれるものも同じ麹なのに、なぜ酒粕だけが美肌に効果的なのか気になります。
日本酒を作る発酵方法と言うのは、お米をブドウ糖へ糖化することと、ブドウ糖を使ってお米をアルコール分解することの2つのプロセスを同時に行う、並行複発酵と呼ばれる複雑な製法。
お米では足りない分を麹に分解させることでブドウ糖を補い、それをエネルギー源にして酵母がアルコールへ作り変えるのです。
つまり、酒粕と米麹の発酵はそもそも同じものではありません。
ですから、米麹と酒粕どちらも発酵食品でありながら、効果が変わってくるのです。
しかし、女性としては、美容と健康どちらも外せません。
酒粕の甘酒は、栄養はたっぷりですが、なによりカロリーが問題。
甘味が酵母によって消費されたため甘味が少なく、砂糖を加えないと美味しく飲めません。
美容のために甘酒を飲んでカロリーを摂りすぎては、体重の増加が心配です。
一方、米麹の甘酒には米麹に分解されたたっぷりのブドウ糖があります。
砂糖のようなシンプルな甘さではなく、お米由来の濃厚な甘さ。
しかも、米麹の甘酒は、お米に隠されていた甘さを引き出しただけなので、カロリーに変動もありません。
酒粕の甘酒も砂糖を加えなければ、米麹の甘酒と同じくらいのカロリーですから、酒粕の甘酒にお好みで混ぜるだけで、カロリーを維持したまま甘さを付け足せ、美味しく飲めるようになるのです。
酒粕も米麹も日本酒で古くから活用されていた組み合わせなので、相性抜群。
この相性の良い組み合わせにいち早く着目したのが、赤い缶でお馴染みの、森永の甘酒です。
森永の甘酒は酒粕から作られているとなんとなく思い込んでいませんでしたか?
実はよく見ると、パッケージに「酒粕・米麹使用」と記載されています。
森永の甘酒は、米麹と酒粕の良いとこ取りが実現した商品と言えるでしょう。
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>>冷やし甘酒と普通の甘酒の違いとは?森永製品で分かりやすく比較してみた
酒粕と米麹の甘酒の混ぜ方
栄養を酒粕で、味とカロリーを米麹それぞれの甘酒でカバーし合う、相性抜群の組み合わせです。
酒粕の甘酒は砂糖を加えなくても成立しますが、酒粕からは既にブドウ糖の甘味が抜け落ちています。
そのまま飲むのはもちろんのこと、砂糖を控えめにしても、飲むのは辛いです。
はっきり言って、コップ1杯分の甘酒に最低でも大匙1くらいの砂糖は欲しいところ。
一方、米麹の甘酒は、一緒に加えられたお米が分解されているので、「ガツン」とした濃厚な甘味が特徴です。
酒粕の甘酒に加えても甘さがしっかり引き立つので、砂糖を別で加える必要がなくなります。
どちらの甘酒も、しっかりお米が含まれていることもあって、カロリーが高めの飲み物です。
その上で、砂糖を加えてカロリーアップは避けたいですから、米麹と酒粕の甘酒は理想の組み合わせと言えます。
酒粕と米麹の甘酒の混ぜ方は、特にコレと言ったコツはありませんが、まず、砂糖は加えないようにしましょう。
米麹の甘酒で甘味が加えられますから、わざわざカロリーを増やして砂糖を入れるだけ無駄になります。
逆に、砂糖が入れたくなるくらい甘味が足りないのは、米麹の甘酒が少ないということですから、割合を調整しましょう。
甘味が足りない場合は米麹の甘酒を増やし、甘すぎる場合は、逆に酒粕の甘酒を増やします。
濃厚すぎて喉にひっかかるように感じるなら、お湯や、好みで牛乳などで割ってもいいですね。
甘酒は1つ1つ濃さや甘さなど味が少しずつ違いますから、酒粕と米麹を混ぜるのにもお決まりの黄金比のような物はありません。
ミックスジュースを作る要領で、お気に入りの割合を見つけてください。
まとめ
いかがでしたか?
酒粕には酒粕の、米麹には米麹の、それぞれの良さがあります。
2種類の甘酒を混ぜて飲むのは、両方の効果を良いとこ取りできる効率な飲み方と言えるでしょう。
ただし、どちらも発酵食品なので日持ちしないという弱点があります。
2種類の甘酒を手作りで常備しておくのは、意外と大変かもしれません。
それこそ、森永の甘酒などうまく市販品を活用して少ない手間隙でミックス甘酒を楽しんでも良いでしょう。
以上、「甘酒米麹と酒粕を混ぜるのはアリ?効果とやり方は?」でした。