甘酒の甘さと砂糖の違いは?

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お米の優しい風味と甘さが後を引く甘酒。

まったりした喉越しがクセになって、嵌まるとどれくらいでも飲めそうです。

 

甘酒の甘さは、お米由来の物。

砂糖のシンプルな甘味と違って、マイルドで後を引く味が魅力です。

砂糖の過剰摂取はカロリーや、体への悪影響が心配です。

 

甘酒の甘味を砂糖代わりにする活用方法も注目されているのをご存知ですか?

甘酒の甘さは砂糖とどのように違うのか、まとめてみました。

 

砂糖が入っていない甘酒とは?

甘酒は砂糖が入っているものと、そうでないものに分けられます。

米麹で作られる甘酒は、甘くて美味しく飲めるのに、砂糖が必須ではありません。

米麹の甘味は、材料に含まれるお米によって引き出されているからです。

 

米麹の甘酒は、発酵でお米に含まれるデンプンがブドウ糖に分解されて作られます。

麹がお米を分解するのに時間がかかるため、米麹の甘酒を作るには酒粕のものよりも時間がかかりますが、その分砂糖では出せない濃厚な甘味が魅力です。

ブドウ糖と砂糖の違いは?

 

米麹の甘酒に含まれるブドウ糖とは、単糖類で、人の体を動かすエネルギー源となる栄養素。果物や、蜂蜜に多く含まれる分子が1つだけの糖類を指します。

お米に多く含まれるデンプンを分解することでも、ブドウ糖は作り出されます。

 

実は、ブドウ糖も糖類の一種だったのですね。

ただ、それにしてはお米は甘味が弱く、糖類の一種と言われてもピンと来ません。

 

と言うのも、人の味覚は、単純な構造でなければ味を感じないようにできています。

お米もそのままでは、ブドウ糖がいくつも繋がって複雑な構造をしているデンプンのまま。

消化器官で分解されて細かな構造になることで、始めて単糖類であるブドウ糖へと変化します。

 

お米もじっくり噛んでいると、ふんわりと甘味を感じることがありませんか?

これはお米が細かくされることで、一部がブドウ糖へと分解されるからです。

 

一方、砂糖も糖類の一種ですが、ブドウ糖が2つ繋がってできる二糖類に分類されます。

ブドウ糖と同じようにシンプルな分子構造なので、舌でも甘味を感じられ、安価なことから様々なお菓子に利用されています。

米麹の甘酒はもともと砂糖を加える必要はありませんが、発酵によって甘味が作られるので、どうしても製造に時間がかかります。

 

ですから、濃厚なしっかりした商品を作ろうと思うと、どうしてもコストがかかり、販売価格が高くなりがち。

安い米麹から作る甘酒の中には、低価格を維持するために砂糖で味を調えていることもあるので、市販品を選ぶとくは原材料をよく確認してください。

>>市販の甘酒でもダイエットを成功できる?飲み方とは

カロリーはどう?

甘酒ダイエットはカロリー制限の定番になりつつあります。

食べすぎを防ぐために飲んでいるのに、甘酒で余計なカロリーをとるのは避けたいところです。

 

甘味はどうしてもカロリーが高いイメージが強いですが、米麹の甘酒ではブドウ糖で余計なカロリーが追加されることはありません。

と言うのも、米麹から作られる甘酒の甘味は、材料に含まれるお米のデンプンを分解して作られます。

 

新たに別に他の食品を加えられるわけではありません。

濃厚な甘味を感じるくらいしっかり発酵させた甘酒と、ほとんど甘味を感じないものとで、味が違うからと言ってカロリーに差は生まれません。

 

一方、酒粕の甘酒はお米を分解して作られないので、美味しく飲むために別で砂糖を加えます。

ですから、米麹の甘酒よりも味を調える砂糖の分カロリーが高くなり、ダイエットには向かないというわけです。

>>甘酒でカロリーオフ!手軽な市販品の選び方

甘酒はどれくらい飲んでも体に良い?

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甘酒が健康に良いと注目を浴びるようになったのは、米麹から作られるものが、栄養剤の点滴に含まれる成分と共通だと、話題になったことがきっかけです。

確かに、米麹甘酒は発酵食品ならではの豊富な種類の栄養が含まれています。

 

お米と麹だけなのに、微量ながら体内では合成できない必須アミノ酸まで含まれているのですから、「栄養満点」の印象が強まります。

「栄養満点みたいだし、美味しいし、どんどん飲もう!」と考えたくなりませんか?

 

しかし、飲む点滴と呼ばれるようになった理由は、甘酒の豊富なブドウ糖が理由です。

 

風邪や疲労などで体調を崩したときに、病院で受ける注射や点滴の主成分はブドウ糖。

上で少し触れた通り、ブドウ糖はエネルギー源となり、最も効果的に体のダメージの修復を図れるからです。

 

もちろん、体調不良で食事もままならないほど消耗しているなら、消化吸収に優れた甘酒は効率の良いエネルギー源にもなります。

特にブドウ糖は脳を動かすためにも欠かせませんから、甘酒で素早くエネルギー補給できれば、疲労でボーっとした頭をすっきりさせられます。

 

しかし、健康でしっかり食事を取れている状態であれば、飲みすぎは禁物。

ブドウ糖はすでに分解済みの単糖類なので、消化の手間がありません。

本来なら時間をかけて緩やかに消化吸収されていく糖分が、スピーディーに血管に放出され各器官に運ばれることになるので、血糖値の上昇が心配です。

 

甘酒そのもののカロリーも100mlあたり81kcalと、低カロリーではないので肥満のリスクも高まります。

甘酒を飲んだからと言って、必ず血糖値が急上昇するわけでも、肥満になるわけでもありませんが、1日の量はきちんと決めておく必要があります。

砂糖のカロリー387kcal/100gと比べれば低カロリーですし、お米と米麹だけで美味しい甘酒は魅力的な飲み物ですが、お茶のようにガバガバ飲むことを繰り返していれば、健への影響が心配です。

>>甘酒の血糖値が上がらない飲み方

まとめ

いかがでしたか?

 

古くから親しまれてきた甘酒は、美味しく体を温めるのにも、エネルギー補給にもぴったりの飲み物。

しかし、ブームによって栄養価や効果が紹介されていることから、万能食品のよう感じるのは曲解です。

たくさん飲めばいいと言うものではないので、ほどほどを心がけて楽しみましょう。

 

以上、「甘酒の甘さと砂糖の違いは?」でした。

>>甘くない甘酒をもっと甘くするには