甘酒の湯煎での作り方!炊飯器なしでも発酵する?

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ここでは甘酒の湯煎での作り方を紹介しています。

 

米麹の甘酒はお米を発酵させるために、ある程度の高温が維持できる炊飯器やヨーグルトメーカーで作るのが一般的。このブログでも既に紹介しています。

 

しかし、米麹を発酵させて甘酒を作るには、半日近くかかります。

それだけの間、お米を炊けないのは大変ですし、最近のご家庭にはそもそも炊飯器がないことも多いです。

 

美容や健康にイイコトがあると注目の甘酒が、炊飯器なしで作れたら、もっと便利に身近に楽しめると思いませんか?

 

湯煎で麹を温めることで炊飯器なしで甘酒は作れます。

少し時間はかかりますが、大雑把な温度管理だけでしっかり甘味のある甘酒ができあがります。

 

甘酒の湯煎での作り方

では早速、湯煎での甘酒の作り方を見ていきましょう。

材料
生の米麹   500g
ご飯     330g
水      45cc
お湯     600cc

作り方

  1. 麹を細かくほぐしておきます
  2. 甘酒を作る鍋よりも一回り大きな鍋にお湯を沸かしておきます
  3. 炊いたお米に45ccの水を加えて煮ます
  4. ご飯が柔らかくなったら、火から下ろして冷まします
  5. ご飯を冷ましている間にお湯を60℃くらいで準備しましょう
  6. 60℃を少し超えるくらいになれば、③のお湯とほぐした①の米麹をほぐしてご飯によく馴染ませます
  7. ②の鍋の中へ材料が入った鍋ごと60℃以下のお湯で湯煎にかけて、よくかき混ぜます
  8. 蓋をして冷めにくくして発酵させます
  9. 湯煎していくうちに温度が下がり過ぎたな、と思ったら、湯煎用の鍋に熱湯を注いだり、再加熱したりして70℃を超えない範囲で温度調整します
  10. ときどきかき混ぜながら様子を見て、甘くなったらできあがりです

参考レシピ:http://sakurakitchen.blog52.fc2.com/blog-entry-262.html

 

どうですか?

 

ぱっとレシピを見ただけでも、良くあるヨーグルトメーカーや、炊飯器を使った作り方とはかなり印象が違います。

 

この作り方で作った人によると、前日の夜から仕込み始めたのですが、就寝のため火を消して、そのまま放っておいて、翌日の朝改めて温度調整して湯煎にかけ直したようです。

夜遅かったことと、保温性が高い圧力鍋で作っていたことを考慮に入れても、かなり大雑把な印象。

 

米麹の甘酒は、コウジカビが活発に働きご飯を甘くするために、温度が大切と言われています。

 

しかし、実際はそれほど細かな温度調整は必要ないのかもしれません。

米麹甘酒の温度管理は本当に大切なの?

 

 

米麹を使った甘酒は、糖化と呼ばれるお米のデンプンを、口に入ったときに甘味として認識しやすいブドウ糖へ変化させて作られます。

 

そう言えば、この糖化はどうやって行われているのでしょうか?

 

米麹の中で生きているコウジカビ?

 

いいえ、実はコウジカビは40℃を超えると破壊され、胞子の状態で休眠しています。

 

増えながらデンプンを糖へ分解できる状態ではありません。

 

実際にお米のデンプンを糖化しているのは、酵素の一種の、アミラーゼと言うタンパク質。

 

甘酒を作るときに必要なのは、コウジカビではなく、酵素のダメージにならない温度です。

酵素の基となるタンパク質は、熱に弱く、高温に晒されて破壊されると、冷やしても元には戻りません。

タンパク質を多く含む肉や卵をイメージするとわかりやすいですね。

 

しかし、酵素は低温よりも高温の方が、働きが活発になります。

酵素の働きが緩やかであれば、糖化も進みづらくなりますから、甘味が出てくるのにも時間がかかります。

 

ですから、効率の良い甘酒作りに求められる温度は、酵素が破壊されるよりも低く、働きが活発になるギリギリのところ。

それが、50~60℃の辺りなのです。

酵素の活発な活動が維持され、素早く甘味が出るように、多くのレシピでは温度管理が大切とされているのです。

>>甘酒の温度管理のポイント!腐敗と発酵の違いは?

まとめ

いかがでしたか?

 

多くのレシピで「重要!」とされていた温度管理。

50~60℃を維持する理由は、アミラーゼの働きを活発にさせ、短時間で甘い甘酒を作るため。

 

逆に言えば、多少発酵に長くかかってもいいなら、湯煎でざっくりした温度管理でも十分美味しい甘酒ができます。

 

ただただ重要!と言われると、厳密さばかりに気が行って、温度管理に神経がすり減ってしまいます。

 

炊飯器やヨーグルトメーカーが使えなければ、

「温度を一定に保つのは難しいので、甘酒作りは無理なのかしら?」

と作る前から諦めモードになりそう。

 

何のために温度管理をするのかがはっきりすることで、気をつけるポイントが見えてきて、良い意味で力が抜けました。

甘酒作りのハードルが下がって、今ある調理器具で工夫してチャレンジするやり方が見えてくるのではないでしょうか。

 

以上、「甘酒の湯煎での作り方!炊飯器なしでも発酵する?」でした。

>>甘酒のスープジャーでの作り方!少量ずつ手作りで無駄なく飲みきろう