甘酒で肉を柔らかくする方法は?他の効果はある?

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肉が柔らかく仕上がるかどうかは、お料理の成功するかどうかのポイント。

しかし、肉を柔らかくするのは意外と難しいですよね。

 

コトコト煮ると柔らかくなる、とは言いますが、加熱時間によっては固くなるだけだったり、水分が飛んでパサパサになったり。

肉は、舌処理の一手間で味や食感ががらりと変わります。

下処理を面倒くさがって疎かにすると、美味しくできません。

 

甘酒を使った下処理で、煮込み、焼き、揚げどれでも柔らかく、ジューシーに仕上げましょう。

 

甘酒でお肉を柔らかくするやり方

さっそく甘酒を使ってお肉を柔らかくする、具体的な下処理を見ていきましょう。

材料
柔らかくしたいお肉
甘酒         鶏胸肉1枚につき大さじ1~2くらい
食品用ポリ袋     1枚
  1. 肉をメニューに合わせた大きさにカットします
  2. ポリ袋に肉と材料に合わせた甘酒を入れます
  3. ポリ袋の上から甘酒と肉が馴染むようによく揉み込みます
  4. 空気を丁寧に抜きます
  5. 最低でも4時間以上冷蔵庫で放置します

甘酒で肉が柔らかくなる理由

 

甘酒を馴染ませるだけでお肉が柔らかくなる理由は、甘酒に含まれる麹のパワーのおかげ。

高級な肉は脂が乗って、焼き加減をそれほど気にしなくても柔らかく美味しいかもしれません。

 

しかし、どんな肉や魚でも、火の通し方で食感は大きく変わります。

加熱が足りなければ生のままですし、逆に適度なところで止めなければ、あっと言う間に固くパサパサになります。

ふっくら柔らかく、ジューシーに仕上げるというのは、毎日料理していても難しいことなのです。

 

肉や魚が固くなる理由は、たんぱく質が豊富に含まれているから。

たんぱく質は、加熱されると固くなる性質があります。

 

卵をイメージするとわかりやすいですね。

卵は生のままだとトロトロで柔らかいですが、加熱してゆで卵になれば殻を外しても丸く固まったまま。

黄身も半熟を過ぎればパサパサです。

 

肉や魚でも加熱すると、卵と同じことが起きるため、通常の調理であれば、ふっくらジューシーに仕上げるためには、絶妙な火加減が要求されます。

 

そこで、大切になるのが加熱前の下処理です。

 

肉や魚の下処理は

  • 生臭さを取り除く
  • 柔らかく仕上がるようにする
  • 味を染み込ませる

など、より美味しくするための一手間で、甘酒を馴染ませるのは、二番目の柔らかくする効果があります。

 

甘酒の中で活動している麹の持っているプロテアーゼが、たんぱく質の塊を解して、ペプチドとアミノ酸に分解します。

たんぱく質から分解されたアミノ酸は加熱してもそのまま。

細かく分解された状態が維持されるので、シビアに加熱の状態を確認しなくてても柔らかく仕上がります。

甘酒に漬けるメリット

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肉を甘酒で漬け込むメリットは、柔らかくなるだけではありません。

一石何鳥もある甘酒のメリットを紹介します。

旨味アップ

甘酒の麹が肉を分解した後にできるアミノ酸は、体に吸収されて血肉なるだけでなく、舌に乗ったときに旨味となり、料理の美味しさの基本となります。

 

高いお肉はシンプルに焼くだけでも美味しいですが、安いお肉はヘルシーな代わりに味が淡白になりがち。

濃い味付けにしないと物足りなく感じることも多いです。

 

甘酒で旨味を引き出せれば、甘酒そのものの旨味も加わったうえ、肉本来の味を楽しめるので、味を濃くしなくても美味しく頂けます。

 

安いお肉でもワンランクアップの味に仕上がります。

腐敗に強くなる

甘酒で漬け込むということは、麹の活躍の場を肉にまで広げるということ。

甘酒と同様に肉も発酵が進むことになるので、雑菌が増加する余地が少なくなります。

 

さらに、腐敗を進める雑菌が繁殖しないので、そのまま保存するよりも日持ちが良くなります。

すぐ使わない場合でも、冷蔵庫保存でも一週間は大丈夫。

長く漬け込むことで、その分発酵も進むので、柔らかさも旨味もアップ。

 

一週間分の献立に合わせて、まとめて下処理しても便利です。

もし心配なら、漬け込んだまま冷凍庫で保管してもOKなので、時短料理にも活用できます。

酵素の節約

肉に豊富に含まれているたんぱく質は、体の血肉に使われる栄養です。

仮に甘酒に漬けて分解しておかなくても、体の中でアミノ酸に消化され各器官に運ばれます。

しかし、体でたんぱく質をアミノ酸に分解するのは大量の酵素が必要です。

 

酵素は生命を維持するのに欠かせない物質で、

  • 免疫力
  • 消化
  • 細胞のターンオーバー

など、あらゆる場面で活躍しています。

 

固い肉はただでさえ消化に時間がかかり、大量の酵素が消費されます。

 

その上、たんぱく質をアミノ酸に分解するのにも酵素を使えば、他のところで使われる分を減らさなければなりません。

肌のターンオーバーや免疫にも悪影響が出てしまうことが考えられます。

 

肉のたんぱく質をあらかじめアミノ酸に分解しておく、ということはそれだけ消化器官の負担を減らせます。

酵素の節約にもなるので、肌や髪の代謝など、緊急性の低いところにも振り分けられるゆとりが生まれます。

 

例え強烈な胃酸で、甘酒の酵素や微生物が破壊されたとしても、死骸は腸内で善玉菌の栄養源にもなり、良いことずくめ。

甘酒の下処理は、美味しいだけでなく、健康にも役立ちます。

まとめ

いかがでしたか?

 

納豆を毎日食べると肌がキレイになった、なんて話をよく聞きますよね。

発酵食品には、菌のパワーがたっぷり込められています。

甘酒を下処理に使うだけで、肉にも発酵パワー取り入れることができます。

 

柔らかくするだけでなく、旨味をアップさせて美味しく仕上がりますから、安い肉でも料理が楽しくなりそうですよね。

下処理は、肉料理の美味しさを決める大切な一手間。

 

漬け込むのに少し時間はかかりますが、ぜひチャレンジしたくなりますよね。

以上、「甘酒で肉を柔らかくする方法は?他の効果はある?」でした。

 

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