甘麹と甘酒の違いは?作り方は簡単?

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甘酒について調べていると、時々耳に入ってくるのが甘麹。

語感も似ていますし、甘酒の材料でもある麹の名がついていることから、「同じ物なの?」と混同しがちです。

 

確かに、甘麹は甘酒との共通点も多いですが、似て非なる物。

甘麹ならではの魅力や使い方もあります。

そこで、ここでは甘酒と甘麹の違いをまとめてみました。

 

甘麹と甘酒の違いとは

甘麹とは、お米と米麹を発酵させたもの。

発酵で麹がお米をブドウ糖に分解するため、砂糖を加えなくても甘くなるので甘い麹と呼ばれています。

 

神社でお正月にもらえる振る舞い酒で、酒粕から作られるものが有名になりましたが、古くから甘酒として親しまれているのは、米麹の方。

昔は、砂糖も高級品でしたから、甘味料なしで口に入れた瞬間甘味が楽しめる甘酒は、庶民の味方だったのです。

 

甘酒も甘麹も、お米と麹を発酵させて造られます。

材料も、作り方も一緒ここまで聞いた限りでは、甘酒と甘麹は同じ物と考える人も多いでしょう。

 

確かに甘麹は、甘酒と同じようにお米と麹を発酵させて作られますが、水分量が違います。

甘酒よりもずっと水分量が少なく、お米と米麹の塊になっていて、これを適量のお湯に溶くだけで甘酒としても楽しめます。

つまり、甘麹は甘酒の素のようなポジションなのです。

>>甘酒手作りしたのの薄め方!タイプに合わせて調整しよう

甘麹のメリット

 

甘麹はお米由来の優しい甘さを活かして調味料に使いやすいです。

材料や成分がほとんど同じですから、甘酒も同様に料理へ活用するレシピも多くありますが、甘麹と違って水分量が多いです。

パンケーキなど、料理によっては使いにくいこともあります。

 

その点、甘麹は固形物なので、パンケーキや、クッキーなどの生地に加えてもシャビシャビになりません。

水分量を考えて生地の濃度を調整する必要もないので、砂糖感覚で簡単に活用できるのも魅力です。

 

そして、材料と作り方が似通っているため、甘麹の栄養は甘酒とほとんど同じなのも見逃せない特徴です。

  • ビタミンB郡
  • 食物繊維
  • オリゴ糖
  • アミノ酸
  • ブドウ糖

などなどの栄養がバランスよく含まれ、しかも、体に入っても栄養の吸収率は90%を超えるんだとか。

 

インスタントなどが多く、偏りやすい食生活をおくっている場合、栄養バランスを整えるのに強い味方になります。

米麹の発酵食品特有の風味や、お米の自然な甘さは、好みが分かれます。

慣れるまでは、いきなり甘酒を毎日グビグビ飲むのが難しいこともあるでしょう。

 

その点、甘麹なら好みの料理に砂糖感覚で加えるだけで、甘酒を飲むのと同じ用に栄養補給できます。

料理しないなら、いつも飲むコーヒーや紅茶、ヨーグルトに加えてもOK。

とにかく、活用の幅が広く、ライフスタイルに合わせて無理なく取り入れられやすいので、甘酒が苦手な人も試してみる価値アリです。

甘麹の作り方

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甘麹は米麹の酵母を利用して作るので、甘酒と同様に温度管理が大切。

逆に言えば、発酵温度さえ配慮すればそれほど難しいことはありません。

 

長時間に渡って細かい温度管理ができるとことから、ヨーグルトメーカーで作るのが最も失敗が確実な方法ですが、どこのご家庭でも用意されているわけではありません。

そこで、特別なものを用意しなくてもできる炊飯器を使った方法を紹介します。

ご飯を加える作り方

ご飯を加えて酵母が分解するブドウ糖を増やして発酵する作り方です。

お米からブドウ糖を補給するため、少ない米麹でもしっかり甘味を引き出せます。

米麹よりもお米の方が安いですから。経済的にかさ増しができるというわけです。

 

好みに合わせて、白米をもち米に変えるとブドウ糖の量が増えて更に甘さが強まります。

材料
米麹   200g
白米   1合
お湯   適量
 
用意するもの
温度計
布巾
しゃもじ
煮沸消毒用の大きな鍋
  1. 雑菌の繁殖を防ぐために、甘麹に使う調理器具を全て消毒します
  2. ご飯を1合の目盛から少しはみ出すくらいの水位で柔らか目に炊きます
  3. ご飯が炊けたら保温スイッチを切ってよく混ぜて温度を下げます
  4. 麹を加えて60℃になるようにお湯で温度を調整します
  5. お釜に濡れ布巾をかけます
  6. 炊飯器のふたを開けたままにして、保温スイッチを再度入れなおします
  7. 5~8時間経ってしっかり甘味が出てきたら出来上がりです

参考レシピ:http://marumikouji.jp/recipe/amazaketsukuri

米麹だけの作り方

米麹とお湯だけのシンプルな造り方もあります。

甘酒に限らず、甘麹にもお米が不可欠のイメージが強いですが、実はそんなことはありません。

米麹は、お米と麹が組み合わさったもの。

 

ですから、米麹そのものがブドウ糖の供給源としての役割を果たすので、お米を加えなくても十分甘くなります。

むしろ、米麹とお湯という究極にシンプルな材料なので、お米を加えない分出来上がりの量は少なくなりますが、麹の味がダイレクトに影響します。

 

ちょっと良い麹が手に入ったときに試したい贅沢な作り方です。

材料
米麹     200g
60℃のお湯  300ml
  1. 調理器具を煮沸で消毒します
  2. 炊飯器の保温を入れて空のお釜を少し温めておきます
  3. 米麹の発酵にムラが出ないようによく解して粒を細かくしておきます お湯を加えて60℃くらいになるように調整します
  4. 適温になったのを確認したら軽くかき混ぜて炊飯器の蓋を開けたまま、濡れ布巾でお釜を閉じます
  5. そのまま4時間~5時間発酵させてできあがりです

 

参考レシピ:https://cookpad.com/recipe/3571668

まとめ

いかがでしたか?

甘酒と甘麹は、作り方も材料も似通ってにるので、栄養面でもほとんど違いがありません。

ただ、調味料のように使えるので甘麹の方が用途は広いと言えるでしょう。

 

甘麹をお湯で溶かせば、簡単に美味しい甘酒になります。

甘酒も美味しい飲み物ですが、好みが分かれますし、毎日飲むうちにどうしても飽きが来ます。

 

そんなときに、コーヒーにヨーグルトに、料理に、気分に合わせて好きな物に加えられる甘麹の魅力が活きてくるのです。

甘麹は甘酒の新たな楽しみ方を発見するのに役立つと思います。

 

以上「甘麹と甘酒の違いは?作り方は簡単?」でした。

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