甘酒が薄い、まずい…美味しく飲むにはやっぱり手作り!

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甘酒を飲んで、「あれ?」という体験をしたここと、ありませんか?

少し前までは神社で配られる振る舞い酒で口にするのがお馴染みでしたから、苦手な人は何年も前に飲んで、それっきりということも少なくありません。

美容や健康効果が着目され、今では様々なメーカーが甘酒を販売しています。

 

飲みやすいレシピも開発されていますから、数年前とは甘酒事情がガラリと変わっています。

最新の甘酒事情を知ることで、まずいと言うイメージが一新され、美味しく飲めるかもしれません。

 

甘酒がまずい、薄い!と感じる理由

一口に甘酒と言っても、加える材料の配合や作り方がそれぞれで変わってきます。

甘酒に苦手意識を持っていなくても、全てが美味しく飲めるわけではありません。

 

特に、市販の甘酒は、口にした瞬間に「薄い」と感じることも多く、お米の濃厚な甘さを期待しているとがっかりするときもあります。

甘酒の美味しさは濃厚なお米の風味と、もったりした甘さ。

こうした甘酒らしさは、好みが分かれるところでもあります。

 

薄利多売で利益を上げる格安商品の中には、苦手な人にも手にとってもらえるように、濃度を薄めて飲みやすさをウリに販売していることもあります。

また、他にも濃度を薄めることで、製造元としては、低コストで商品を製造できる点もメリットです。

 

市販の甘酒を見ると、酒粕のものか、米麹のものかで価格が少し変わるのにお気づきでしょうか?

 

一般的に、米麹から造られた甘酒のほうが、高い傾向にあります。

と言うのも、米麹はピンキリで、品質によって甘酒の味ががらりと変わります。

 

質が悪い米麹では、十分に環境を整えてもお米の甘味を十分に引き出せません。

甘酒の味にこだわるなら、米麹も質が良いものを加える必要があります。

 

そして、米麹の甘酒の魅力である、お米由来の優しい甘さは、人口甘味料では引き出せません。

麹が十分にお米をブドウ糖に分解できるように、発酵時間を確保してやっと引き出せる味です。

 

ですから、米麹で美味しい甘酒を作るには、時間とお金がかかるので、販売価格がどうしても高騰しがち。

私たちが日常的に手を取りやすいお手ごろ価格の甘酒は、濃度を薄めたり、米麹から作られていても砂糖などの甘味料が加えられたりしているのです。

>>甘酒を手作りでコスパと味を両立

 

美味しい甘酒を飲むには?

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甘酒ブームで、材料に必要な酒粕も、米麹も簡単に手に入るようになりました。

テレビなどのメディアでも、高価な甘酒メーカーがなくても簡単にできる作り方も紹介されることで、甘酒作りにチャレンジする人も増えました。

手作りの濃厚な美味しさに、市販品が飲めなくなる、なんて話も聞きます。

 

市販品は苦手でも、手作りだと美味しく食べられるというのは、甘酒に限った話ではありません。

 

企業は利益の追求のために、「労力・時間・費用」あらゆる面でコストとのバランスを考えます。

コストが上がれば、販売価格を上げざるを得ません。

 

酒蔵などで販売されている高級な甘酒は美味しい代わりに1本1,000円も2,000円もします。

たまの贅沢なら良いですが、日常的に用意しておくのは負担が大きな金額です。

 

市販の甘酒が薄かったりまずかったりするのは、販売価格を抑えるための企業努力の結果と言えます。

 

それに対して、手作りは「労力・時間・費用」のバランスを自分で決められます。

作るタイミングに配慮すれば、ある程度の労力や時間は確保できるはず。

米麹も、甘酒を購入するのにかかる金額を米麹に回せば、かなりクオリティの良いものを用意できます。

 

例えば、1Lあたりにかかる手作り甘酒の材料費を計算すれば

  • お米(1合180g)54円
  • 米麹(150g)150円

とすると、合計で204円。

 

他の水道代や、電気代を合わせても300円を超えることはありません。

味と費用面を両立させるなら手作りがベストです。

美味しい甘酒を飲むポイント

どんな人にも味の好みがありますから万人に対して味の保証をすることはできませんが、高いコスパを維持しながら、甘みがぎゅっと詰まった濃厚さは手作り甘酒ならではの魅力。

市販の甘酒の味の薄さや、水っぽさに落胆したならただ手作りするだけでなく、以下のポイントも意識してチャレンジしてみてください。

米麹にこだわる

米麹は、たっぷりの酵母を含み、お米に混ぜて発酵させることでブドウ糖に分解してくれます。

だから、酵母が活発に働けるように温度管理さえしっかりすれば麹自体はどんなものでも良いような気がします。

 

しかし、麹そのものの風味も、甘酒の仕上がりへ大きな影響を与えます。

質の悪い麹を加えると、風味が悪く甘酒も美味しくなりません。

甘酒ブームで、スーパーにも安価な米麹が並ぶようになりましたが、価格だけじゃなく品質も重視して選ぶようにしましょう。

 

麹は粒状の生タイプはお米と馴染みやすくて扱いやすいですが、日持ちしなのが欠点。

傷む前に使い切ることを考えると、少量ずつしか用意できません。

購入先が限られてくるので、なかなか米麹にこだわれませんが、乾燥タイプなら保存性の問題が解決できます。

 

ある程度の量をまとめ買いすれば送料無料になることも多いので、甘酒作りに慣れてきたら、お酒屋さんなど、麹を扱っているところから取り寄せるのもオススメです。

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>>シンプル!早い!早づくりで米麹の味をダイレクトに楽しめる?

お粥をもち米にかえる

甘酒の甘味は、麹の酵母から、お米のデンプンが分解されて感じられるようになる味です。

米麹そのものにもお米が含まれていますが量が少なく、酵母が分解するデンプンは、ほとんどが発酵のタイミングで一緒に加えるお米由来のもの。

 

ですから、お米に含まれるデンプンが多ければ多いほど酵母が分解するブドウ糖が増えて甘味が増す、ということになります。

 

デンプンとは、人が感じる甘味の基となるブドウ糖を、いくつもつなぎ合わせたものを呼びます。

糖類の中でも特に多糖類と呼ばれ、お米の3/4を構成する栄養素です。

 

お米には、アミロースとアミロペクチンと呼ばれる2種類のデンプンが含まれています。

1つはアミロースと呼ばれ、デンプンが紐のように1直線に長く繋がった形、アミロペクチンは短く繋がったブドウ糖が立体的に枝分かれした形をしています。

 

いくつもの方向から繋がりながら複雑な形状のため、お互いに絡みやすく、水を吸ったときに柔らかく形を変えながら、なかなか切れない、いわゆる粘りを作るもとになる成分。

ご飯のもちもちした食感は、アミロースによるものなのです。

 

アミロペクチンとアミロースでは、分子配列を見ると同じ重量で比較したとき、アミロペクチンの方がより多くのブドウ糖を含んでいます。

つまり、沢山のアミロペクチンを含むお米を使ったほうが、酵母が分解したときに甘味が強い甘酒に仕上がるということです。

 

一般的なうるち米はアミロースとアミロペクチンの割合は、1:3。

これでもアミロペクチンの割合は過半数を超えていますが、もち米のアミロペクチンの含有量はほぼ100%。

米麹とよく混ぜて発酵させれば同じ量でも、より強い甘味を持つ甘酒になるでしょう。

 

白米との値段もほとんど変わらないので、コスパから考えても優れた方法だと言えます。

>>甘酒にご飯を入れるのはなぜ?使い分けてもっと美味しく

まとめ

いかがでしたか?

甘酒の濃厚な甘味は、時間をかけてじっくり発酵させてようやく引き出されます。

手間隙がかかるため、市販で美味しい甘酒を買おうとすると、どうしても値が張るのです。

 

しかし、手作りなら、必要な手間隙を自分でこなすことで材料費だけで済みます。

費用を抑えながら味にこだわった甘酒が楽しめるのです。

 

せっかく美容や健康に良いと分かっていても、美味しくなければ、サプリメントや薬と変わりません。

自分に合った作り方をイロイロ試しながら、美味しい甘酒を楽しんでください。

 

以上「甘酒が薄い、まずい…美味しく飲むにはやっぱり手作り!」でした。